自殺を検討している方へ

こんにちは、遺品整理まごころの山元です。
 
今回は少しシリアスなお話しをさせていただきたいと思います。
表題の通り、「自殺を検討している」方がもしもいるのであれば、一度このブログを読んでいただければと思います。
まずは、遺品整理士、並びに事件現場特殊清掃士として思うことを記載していきます。
当社にも不幸にも自殺でお亡くなりになったお部屋の片づけを依頼されることがありますが、本当に悲しい現場になります。
 
お風呂で亡くなれば真っ黒い水が湯舟にはられたまま残されておりご遺体の一部が底に沈んでいたり、首を吊れば排泄物や体液が下にあるものに付着して大変なことになっていたり、どちらにしても長時間放置されれば部屋の中にある物すべてに死臭と呼ばれる匂いが染みついてしまいます。
一般的な生活をしている人には見ることも、入ることもできない状況になっていることが多いです。
 
さらに、もしも賃貸の部屋で自殺してしまった場合、基本的には我々のような事件現場特集清掃士が清掃し、次に人が住めるまでの原状回復をしていきます。
ですが、この特殊清掃という仕事は安い仕事ではありません。
まずは体液などが付着した物を搬出し、ハウスクリーニング後に消臭剤散布、オゾン脱臭と多くの工程で消臭作業を行います。
当然ですが、人件費だけではなく危険作業料金などの料金が発生する可能性がございますし、時間も数日から数週間かかる場合もあり安い金額で施工できるような状態ではありません。
特殊清掃作業料金以外にも、放置された期間の家賃やリフォーム費用、損害賠償などを合わせると、百万円を超える場合も珍しくありませんので、かなり高額な現状回復費用が必要となります。
 
一般的な方には簡単に支払いができる額ではないと思いますが、この原状回復費用は、誰が負担すると思いますか?
基本的には、部屋を借りる時に連帯保証人となっている方やご遺族がこの費用を負担することになります。
では、これをご自身に置き換えて考えていただきたいです。
 
「大切な方が自殺したという事実」と、「数百万円の請求」が同時にご遺族様や連絡保証人の方にのしかかります。
普通の精神の方ならとても前向きに考えることができない状態です。
もしも私が一般的な仕事をしている身で、自分がこの状況におかれた場合、それこそ自殺を考えているかもしれません。
 
そして自殺の方法にもよりますが、ご遺体が綺麗な状態で残るとは限りません。
自殺をしてしまった方の葬式では、ご遺体を見れる状況ではなくなっていることも多いと聞いたことがあります。
何よりも残された方にもやりきれない気持ちが残ると思います。
「なぜこんなことをしてしまったのか。。。」、「なぜ自分に相談してくれなかったのか。。。」
そう仰り私の目の前で泣き崩れてしまうご遺族様もいらっしゃいます。
そして、現場の状況もありますが、大切な方が自殺したショックのあまり、お部屋の中に入ることができないご遺族様がほとんどかと思います。
そのようなご遺族様とお会いする度に、本当にどうしようもない気持ちでいっぱいになります。
 
一応ですが、独身時代は私も自殺を検討したことは何度かあります。
人間関係や恋愛関係や仕事関係やお金関係。。。。
その時は死にたいくらい辛い気持ちがありましたが、生きていれば何とかなっています。
人間、大きな問題が一気に起きるとキャパシティを超えてしまい、死にたいと思うんだと思います。
しかし、一つ一つ問題を解決していけば、以外と簡単に問題が解決したりするものです。
そして問題を解決するきっかけは、そこらじゅうに転がっていると思います。
それは時間かもしれませんし、人かもしれません。
それが教訓となり、「どうしようもないことはない」と前向きに考えられるようになっていると思います。
 
ちょっとダークな発言をしてしまったので一応ですが、今は何があっても自殺はできないと思っています。
私には奥さんも子供も仲間もいます。
私は大切な人がいる人は、間違っても自殺はできないと思います。
大切な人とは今現在の自分の周りの人だけではありません。
例えば私の子供たちは、もしも私が独身時代に自殺をしていた場合、彼らの人生は始まることも無かったんだと思うと自殺しないで良かったと本気で思います。
あなたにとって本当に大切な人は未来にいる可能性も十分に考えられます。
そして、何より自殺を検討しているあなたは、「誰かにとって大切な人」ではないでしょうか。
頑張る必要はありませんが、その人たちのために「生きて」いただければと思います。
 
話は変わりますが、以前あった殺人事件で自殺願望者とSNS上で接触し、複数の男女を殺害するという事件がありましたが、この時の犯人が「本当に死ぬ気がある人はいなかった」と話しています。
この時の被害者の方たちも一時的に「自殺がしたい」なんて考えなければ事件に巻き込まれることもなかったと思うのです。
「前向きに生きましょう」なんてことは言いませんが、自殺願望自体が本当の不幸につながることもあるので、考えないのが一番だと個人的には思っています。
ですが、考えないということは、考えると同じだったりするので、誰かに言いたいときには素人ではなく専門の窓口に相談するのも良いかもしれません。
 
一般社団法人社会的包摂サポートセンター様
 
問題は誰かに相談しても解決するものではありませんが、気休めにはなると思います。
そして、相談をする方の多くはすでに解決策を理解している人が多いと思います。
その解決策を他人に肯定してもらうことは、自信につながるので相談してみてはいかがでしょうか?
 
あと、私を知っている人からすればネタかと思うかもしれませんが、私は結構真面目に松岡修造さんを尊敬していたりします。
なんていうか、彼の本気で生きるというメッセージが辛い時に突き刺さっておりまして、今でも何かあれば松岡修造さんの動画を見て元気をもらったりしています。
最初は熱いおっさんだな程度でしたが、彼の言葉一つ一つをちゃんと聞くと本当に元気になったりします。
あとは、辛い時には下記のような言葉を読むようにしています。
 
「あなたが虚しく生きた今日は昨日死んでいった者があれほど生きたいと願った明日」
 
こちらは韓国で160万部の大ヒットした小説「カシコギ」に出てくる言葉のようです。(私は読んではいませんが)
この言葉を初めて目にしたときに、本当にその通りだなと思いました。
「死にたくない」と最後まで願いながらお亡くなりになる方はたくさんいると思います。
そう考えると、その人たちの分も一所懸命に生きていこうと思える言葉です。
 
「明日死ぬかのように生きなさい。永遠に生きるかのように学びなさい。」
 
こちらはガンジーの有名な言葉ですね。
一所懸命に今を生きて、成長し続けなさいという意図をくみ取れます。
真に強い人であれば無意識にできると思いますが、私は弱い人間なので迷ったときにこういった言葉を見るようにしています。
他にもいろいろありますが、ブログの趣旨がずれてしまっているのでこの辺にしておこうと思います。
 
最後の方は完全に私の主観の内容なのですが、とある現場でいろいろと思うことがあったのでブログに記載しました。
自殺は本人も回りの人も誰も幸せにならない、というか全員が不幸になると思います。
人間である以上いつかは死にますが、私はどんなにつらいことがあっても自殺という最後を選択することはせずに、もがいて生きていこうと思います。
そして自殺を検討されている方も、「死ぬ気になればなんでもできる」と気持ちを切り替えていただければと思います。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
http://ihinseiri-magokoro.net/